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安全な画材の選び方

更新日:2022年3月11日

紙やキャンバスに描くのであれば、成分にはさほど注意を払う必要はないかも知れません。


しかしながら、人体に直接塗布するフェイスペイントやボディペイントの場合、安全性にはこだわる必要があります。


なぜならば、その画材の選択、そして使用方法や対処方法を熟知していないと、楽しい思い出を提供するはずだった機会が、一生の傷やトラウマを生み出してしまうかもしれないからです。


ここでは、まず判断基準についてご説明致します。



  • 油性?

  • 水性?

  • ラテックス製?


いいえ、それよりも大事な判断基準があります。


 

1,​成分の安全性


フェイスペイントやボディペイントに特化していない絵の具や画材には、有害な物質が含まれていることがあります。それらの有害な物質を含んでいないものを選びましょう。


メーカーが下記のような情報を開示しているかどうかは重要なポイントです。


・安全性証明データ(SDS)

・有害物質不使用証明書

・国内第三者機関によるパッチテスト試験データ

・国内第三者機関による刺激性テストデータ

・アレルギーなどに対する明記


海外製海外製画材の場合は、日本国内のパッチテストデータを有しているかどうかもチェックのポイントです。


また、「保湿」「肌に良い」などの効果効能をアピール製品は、薬事法違反製品に該当するので、イベントで使用してトラブルが発生した場合は、「利用者責任」が問われますので、使用すべきではありません。


さらには、市販の画材を混ぜ合わせたり、水で薄めてオリジナル画材として販売している団体や個人もいるので注意しましょう。




2,​除去性


人体は十人十色、アレルギーだけでなく、日々の体調の変化や当日の疲労度など、肌である以上「絶対安心」はありません。


この大前提を鑑みたときに、最も重要となる機能性は「即時除去実行性能」です。



除去するまでの時間 × 除去する際の肌への負担(ゴシゴシ洗いなど)= 肌トラブルの原因



万が一、肌に異常を感じた際に、お子様でもすぐに除去できるのかどうかがポイントとなります。



3,速乾性


イベントでの利用を想定した場合、どのくらい早く乾くかどうかは、会場でのトラブルを回避する上で必要な判断基準です。


衣服や毛髪への付着の心配だけでなく、手の甲にペイントした際、すれ違う方に付着したりするリスクを大幅に減らすことが出来ます。




4,耐水性


耐水性も重要です。汗や雨で溶け落ちてしまうような画材を使用した場合、溶け落ちた絵の具が、肌に浸透するだけでなく、目や口など体内に入り込んでしまうリスクがあるからです。



5,道具の衛生管理のしやすさ


不特定多数のお客様にフェイスペイントする場合、一人のお客様にどのくらいの時間をかけるか、回転率は重要です。しかし、皮膚に直接使用する道具の衛生管理もまた必要不可欠な要素です。


通常の画材とは違い、ひとりづつ道具を洗浄する必要があります。

バケツを使用し筆を洗浄するタイプの画材を使用する場合は、そのバケツの水を一人終了するごとに交換、パレットを洗い、筆も完全な洗浄をする必要があります。ぞうきんの交換なども欠かせません。


  • 道具の洗浄方法の簡便さ

  • 排水の処理方法

について予め理解し運用できるものを選ぶ必要があります。

皮膚の感染病対策は、道具の運用をもって「徹底」と評価されます。



6,メーカーのサポート


万が一事故が起こった場合に、画材に対して問い合わせる窓口があるかどうかは重要なポイントです。

  • 道具に対する知識を提供している。

  • リスクに対する知識と対処方法について情報を共有してくれる。

  • 接客方法に対する知識が提供できる。

そして、

  • 誰でも閲覧できるホームページを有している。

  • ​国内に問い合わせ窓口のがある有無

  • 製造物責任(PL)保険の加入している企業である。

使用する側、使用される側にとって的確な情報を開示している専門メーカーであることが望ましく、万が一の際にもあなたを守ってくれる存在にもなりえます。


 

以上の条件を満たす画材の選定と、情報の提供やサービスの開発などを当協会は支援しています。










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