記事寄稿
プロフィール
亀山 貢(KAMEYAMA KOU)

1983年横浜生まれ。
機械制御の短期大学を卒業した後、人を助ける仕事がしたいと社会福祉の専門学校に入学。社会福祉主事を取得し、横浜の地域福祉施設に就職。通所介護の経験を経て、認知症実践者研修修了、認知症ケア指導管理士、介護支援専門員を取得。その後仕事して行く上で地域福祉に興味を示すようになり、生活支援コーディネーターとして地域包括ケアシステムを構築する為、地域での認知症講座、介護予防講座の開催、生活支援サービスの立ち上げ、民間企業と地域と繋ぐシステムの構築、看護専門学校の非常勤講師を務め、地域包括ケアシステムの理解と普及啓発を進めながら現在に至る。
ゆびレク(ミラクルペイント)が地域福祉にもたらす効果
2025年には4人に1人が高齢者という時代がやってくると言われている。
2025年には認知症を患った高齢者は800万人を超えるとも言われている。
今後の地域福祉に求められていることは大きく下記2点にある。
1点目は、高齢者がいつまでも住み慣れた地域暮らし続けるために地域包括ケアシステムを構築していく必要がある。
2点目は、高齢者のみならず子供から高齢者まで誰もが担い手となれるように世代間交流を図り繋がりをもつことである。
しかしながら、これらを実践しようとすると、実に様々な課題が持ち掛けられている。
例えば、認知症を患った高齢者もそうでない高齢者も住み続けることができる地域を作ることが求められており、現代の世の中では「認知症予防」「介護予防」」という言葉をよく耳にするが、認知症予防に効果的なことは、食生活の改善及び「笑うこと」と「頭と身体を同時に使うこと」とされている。
これに対して、脳トレを繰り返すことが認知症予防につながると考える人はいるが、現実のところ「脳トレを好まない人」も存在しており、強制することにより却って逆効果になるとも言われてる。
しかし、私が今回出会った【ゆびレク】はまさにこの2点を兼ねそろえた画期的アソビリテーションと言える。
まず、筆といった道具を媒介することなく直接指先を使うことにより指先から脳に刺激をもたらし、何を描こうか考えることで創造性を高め、脳の活性化に繋がる。更にお互いに描きあうことにより自然な笑顔をもたらすことができるというものだ。
また、2点目の「世代間交流」という課題も【ゆびレク】は解決することができる。小さな赤ちゃんからお年寄りまで、年代関係なく楽しむことができ、言葉を話すことができない方も、コミュニケーションツールとして使うことができる。子供と高齢者が交流することにより、 子供は高齢者から知恵を学び、高齢者は子供から笑顔をもらうことができ、良い相乗効果を持たすことが期待される。
高齢者施設や障碍者施設で【ゆびレク】を取り入れることにより、自然と笑顔が生まれ、施設が課題としている地域貢献活動も【ゆびレク】を使用したイベントを行うことにより地域と交流を図ることができる。地域交流は立派な地域貢献活動の一環だ。
今後益々の【ゆびレク】の普及と有用性が一層期待される。